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しまくとぅばで交通安全・駐在所(OKINAWA)

2012年9月23日 - スタッフ公式
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しまくとぅばで交通安全 久手堅駐在所の小渡巡査部長 null
地域から信頼を寄せられている小渡錫幸巡査部長(右)と妻勝美さん=南城市知念の久手堅駐在所
 【南城】
得意なしまくとぅばを生かして交通安全講話を各地で続ける一方、夫婦共に伝統行事に積極的に参加し、地域に溶け込む姿が信頼感を与え話題になっている警察官がいる。
 与那原警察署地域課巡査部長の小渡錫幸さん(51)は3月に南城市知念の久手堅駐在所に妻勝美さん(52)と共に赴任。
同市具志堅区の大城元栄区長から、しまくとぅばで道路の渡り方などをお年寄りに教えてほしいと持ち掛けられ、5月に講話を行った。
 「わたるめー なーちゅけーん みじひだり」と、しまくとぅばで話し、六つの標語を標準語と共に大きな紙に並列して掲げ、交通ルールを守る大切さを訴えた。分かりやすいと評判となり「わが方でもぜひ」との声が多かった。
 市社会福祉協議会は各地で開かれる、ふれあいミニデイサービスの日を利用して交通安全講話を実施。11カ所のうち、5カ所の集落で終えた。10月まで残りの6カ所で小渡さんの「おじいおばあのための交通安全教室」を計画している。
 首里出身の祖母が言葉遣いに厳しかったおかげで、幼少のころから身に付いたしまくとぅば。今では1年365日、暮らしの中で使う。唄三線の奏者として、うちなーぐちの普及に力を注いでいる比嘉光龍さんに師事、しまくとぅばに磨きをかけた。職場内での会話もほとんどしまくとぅばで交わす。
 講話活動のほか、欠かせないのが児童らの登校時の交通安全指導。地域のことを知るにはまず家庭訪問からと、一軒一軒回って声を掛け、早く顔を知ってもらうことも日課にしている。
 「今の仕事は天職のようなもの」と自任、区の行事にも率先して参加する。旧盆ウークイ翌日のヌーバレーには区民と共に舞台に立った。勝美さんも婦人会の会員らと踊り、慰労会にも夫婦そろって参加し交流を深め、喜ばれた。
 区出身で市PTA連合会副会長の比嘉勇順さん(40)は「毎朝、街頭で交通整理を行い、児童らを見守ってくれて助かっている。諸行事にも率先垂範する腰の軽さは私たちにとって頼もしい助っ人だ」と夫婦の活躍ぶりをたたえている。
 (知花幸栄通信員)
琉球新報

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