台風一過に群飛、ウスバキトンボ
台風一過の空に群れで飛ぶウスバキトンボの姿が目立つようになった。
沖縄では 「カジフチートンボ」 と呼ばれ、 台風が接近すると多くなるようだ。
やや黄色がかった褐色の体に透き通った薄い羽根を持っている。
熱帯から温帯と地球上の広大な地域に分布する。
沖縄ではほぼ年間通して出現するが、 春に南日本で成虫が発生すると季節風などに乗り、 世代交代を繰り返しながら北上を続け夏の終わりには北海道に到達する。
ヤゴの期間が短く、 小さな水溜まりでも成長し、 大きな羽根で風を捉えて滑空するため長時間・距離の飛行ができるなど、 大移動に適した進化をしているのかもしれない。
ただ寒さに弱くヤゴは冷たい水の中では生きられず、 秋以降は北への旅の果てにその姿を見せなくなくなるという。
宮古新報