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収穫伸ばしニーズ対応 (沖縄)

2012年11月8日 - スタッフ公式
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【キーツの秋(とき)】② 収穫伸ばしニーズ対応
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 今帰仁村のマンゴー農家・大城幸治さん (63) は、 少しでも長く沖縄ブランドを味わってもらいたい一心で、 キーツの栽培に力を入れる。
市場のニーズに応えるため、 知恵を絞って栽培方法を工夫。 「風通しを良くし、 涼しい場所で育てる」 を原則に、 収穫するタイミングを遅らせ、 時間をかけてじっくりと栽培することで品質の向上も図っている。
 大城さんが所有する農園は約65㌃。 マンゴーの出荷量はこれまでの平均で約8㌧ (アーウィン5㌧、 キーツ3㌧)。 キーツを作り始めた当初の出荷量は400㌔ほどだったが、 現在では全体の4割程度を占めており、 キーツだけを栽培するハウスもある。
 キーツの収穫は9月から始まり、 台風など気象状況にもよるが例年、 10月上旬まで取り入れる。 直射日光を避けるための遮光ネットをうまく活用し、 収穫時期を調整することで他農家よりも 「10日以上は遅らせている」 という。
 具体的には強烈な夏の日差しを防止するため、 梅雨が明ける6月中旬以降に遮光ネットを設置。 ハウス内の風通しをさらに良くするため、 ハウスのビニールは全てはずし、 周囲は細かい網状のシートで覆う。
梅雨明けから収穫までの約2カ月余は室温が38度以上にならないよう細心の注意を払いながら作業を進める。
 大城さんは 「着果してから、 少なくても150日以上は置きたい。 私の経験だが、 収穫までの間が長いほど糖度が増して味も良くなる。
アーウィンも同じで品質の高い物ができると考えている」
と説明した。
 1年おきに豊作と不作を繰り返す隔年結果に陥るリスクがあるため、 収穫時期はこれ以上伸ばさない。
それでも県産マンゴーを少しでも長く扱いたい小売店の要望に応えることとなり市場の信頼も集まっている。
「農家によって作り方は違う。 絶えず情報を収集し、
沖縄マンゴーのブランド価値が下がらないように努めたい」
と気を引き締めた。
 (那覇支局・大城直也)
   宮古新報

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