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 ママチャリ熱戦 (沖縄)

2012年11月12日 - スタッフ公式
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老若男女668人 ママチャリ熱戦
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全力でママチャリをこぐ参加者。向かい風が強く、
ペダルが重い=豊見城市・豊崎海浜公園
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人気漫画「ワンピース」のキャラクターや「琉神マブヤー」の
コスプレで挑んだ参加者。子どもたちから声援を受けていた
 最近、自転車に乗っていますか? 子どものころや学生時代、自転車が好きだったという人も、社会人になると疎遠になりがち。
そんな中、誰もが気軽に乗れる、かご付き自転車「ママチャリ」を使ったレースが4日、豊見城市の豊崎海浜公園と豊崎美らSUNビーチを舞台に開かれた。その名も「美ら島ママチャリ耐久レース」(主催・同実行委員会)。1台のママチャリをチームメートで乗り継ぎながら、ひたすらこぎ続けるレースに記者も挑んだ。
「きつい」でも「楽しい」 アニメヒーローも全力疾走
 ことしで2回目となる大会。1台の自転車を最大10人で乗り継ぎながら、1周約1・8キロのコースを5時間ひたすらこぎ続け、周回数を競う。ママチャリを使用するため、子どもからお年寄りまで年齢に関係なく参加できるのが魅力だ。
 今回は県内外から80チーム、668人が熱戦を展開。
 人気アニメのキャラクターや県産ヒーローの「琉神マブヤー」になりきって風を切るライダーもいた。
   ◇    ◇
 記者は、高校時代の友人たちとその家族で結成された8人の男女混成チーム「チーム町田家」で参戦。スタート前、1回の乗車で最低3周するとのチーム内ルールを確認した。しかし、「ママチャリをなめていた」と、後で思い知らされることになる。
 午前9時、80台のママチャリがスターティンググリッドに着き、5時間の長いレースが幕を開けた。
 わがチームは、普段からロードバイクに乗る男性がトップバッター。順調な滑り出しでいきなりの4位と、まずまずのポジションにつける。4周走ったところでピットイン。次の走者にバトンタッチした。
 しかしここから、当初の計画がもろくも崩れ去る。2周を走り終えると、次々とピットインしてくるチームメートたち。口々に「きつい」「しんどい」と発して倒れ込む。
 「ママチャリでしょ。まさか」と思いながら、1回目の走行へ。
しかし予想とは裏腹に、全力疾走のママチャリはきつい。
周回コースの前半は、東シナ海からの強い向かい風で想像以上にペダルが重い。こいでもこいでも進まない。
コーナーで一息ついたのもつかの間、直線ではスピードを出すために、ひたすらこぎ続けなければならず、息をつく暇もない。
2周走り終えたころには倒れ込んでいた。足はパンパン、息も絶え絶えできつい。しかし思いのほか楽しい。
 レースが進むにつれ、チームにも一体感が生まれた。勝手に隣のピットのチームをライバル視し、全員がレースに没頭。
最終的には60周(約110キロ)を走り切り、27位でフィニッシュした。運動不足の体にはこたえる体験だったが、ママチャリレースの奥深さを体感できた。
 健康維持にもつながる自転車。今から練習を積んで、来年は皆さんも走りませんか。
文・屋良朝輝 写真・大島千佳
  沖縄タイムス

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