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平和願い大作キルト (OKINAWA)

2012年11月14日 - スタッフ公式
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平和願い大作キルト 沖大できょうまで公開
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3年がかりで制作したキルト三部作「連なる命」の内容を説明するキルト作家の内田富美子さん(左)=13日、沖縄大学
 構想から33年。大阪在住のキルト作家、内田富美子さん(70)は、沖縄の平和を願い制作したキルト3部作「連なる命」を13日から、県内で初めて沖縄大学で公開している。
復帰を求め北緯27度線で開かれていたかがり火集会、米軍普天間飛行場の移設先として揺れる名護市辺野古の海など、沖縄の歴史と今が描かれている。
一針一針に思いを込めた幅2・85メートル縦1・35メートルの大作に、内田さんは「私の命であり言葉がこの作品。命の大切さを知ってほしい」と学生らに語りかけた。14日まで。
(與那覇里子)
 作品は、祖国復帰闘争を描いた「辺戸の祈り」をはじめ、「集団自決(強制集団死)」がテーマの「ガマ」、沖縄の大地の恵みを表現した「さとうきび畑」の3部構成。
 制作のきっかけは1980年、初めて訪れた沖縄の辺戸岬で見た祖国復帰闘争の碑文と、3歳の時に体験した戦争の記憶がつながったことだった。「戦争中の飢餓や空襲で目の当たりにした遺体など、戦争への恐怖心と平和への願いが重なり、衝撃を受けた」と振り返る。
 その後、何度も沖縄に足を運び、構想を練った。「沖縄の問題は、日本人、人類みんなで考えないといけない」と言い聞かせ、布を探し、縫い変えを重ねた。制作期間は3年に及んだ。
 作品は、大阪で沖縄の基地撤去などを訴える「基地のない平和で豊かな沖縄をめざす会大阪」が、同大で13日から開いているイベント「遊び庭」で展示されている。
 作品を前に同大4年の七海ハーリンさん(22)は、「戦争の放棄や平和を願う気持ちが伝わってくる」とうなずき、「県民も一人一人が沖縄の歴史を継承していかないといけない」と語った。
 イベントでは、ジュゴンを“救う”の言葉をもじり、ジュゴンのぬいぐるみを竹ざおで“すくう”コーナーや、宮森ジェット機墜落のDVD上映などもある。
  沖縄タイムス

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