竹富の文化と芸能を学ぶ
星砂の島文化講演会
【東京】
「星砂の島文化講演会」(全国竹富文化協会、国学院大学折口博士記念古代研究所共催)が11日、同大常磐松ホールで開かれた。同大の渡邊欣雄教授が「沖縄の風水の歴史と民俗」をテーマに講演し、沖縄国際大学の狩俣恵一副学長と八重山古典民謡保存会関東支部の東玉盛靖修支部長が「節歌の継承を考える―実演を中心に」のテーマで演奏と解説を行った。
渡邊教授は、風水を測るための「羅盤」(らばん)や「唐尺」(からしゃく)などの道具を紹介しながら、「福禄寿や地域振興を目的とした風水は官公庁による環境アセスメントだった」と説明。
八重山や竹富島の写真や古い資料などを用いながら、風水の考え方が生かされているケースを紹介した。
東玉盛支部長は東京竹富郷友会のメンバーとともに「安里屋節」、「仲筋ぬヌベーマ」などおなじみの歌を、八重山古典民謡などによる演奏方法と竹富島での演奏方法で披露。
狩俣氏は解説で、時代の変化とともに、歌の内容や歌い方が変わってきたことを示しながら、古典民謡の形成過程や竹富島本来の節歌、庶民的な文化の背景などを掘り下げた。
(黒島安央東京通信員)
八重山毎日新聞