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「基地撤去は米兵のため」 (OKINAWA)

2012年11月21日 - スタッフ公式
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「基地撤去は米兵のため」イラク帰還兵共闘訴え
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軍隊の構造的暴力について語るヒューズさん(左)と
ウールソンさん(右)=20日、那覇市・県立博物館・美術館
 イラク戦争に従軍した退役米兵らでつくる「反戦イラク帰還兵の会」のメンバー、アーロン・ヒューズさん(30)とアッシュ・ウールソンさん(31)が20日、那覇市の県立博物館・美術館で講演した。
米軍普天間飛行場のゲート封鎖を挙げ、「沖縄の強い意志は必ず勝利する。米兵がわが家に帰って人間性を回復するには、基地撤去による解放しかない」と、基地内外の共闘を呼び掛けた。
 イラク駐留米軍の装備は劣悪で、ヒューズさんが運転するトラックには地図も通信機器もなかったという。
「軍は末端の兵士のことなど気にも掛けない。攻撃されたのに、助けを呼ぶことさえできなかった」と告発。
「オスプレイに乗る米兵は危険を知っている。彼らも助けを求めているのではないか」と案じた。
 兵士も軍隊の構造的暴力の被害者だとして、「寛容と共感だけが、非人間化教育を打ち砕く。共に軍事占領を終わらせよう」と訴え。海兵隊の合言葉を引用し、米兵に「常に忠実であれ。上官の命令でなく自分の良心に」と求めた。
 講演後、相次ぐ事件について「兵士は責任を取るべきだ」とする一方で、「イラクや沖縄の人々を人間と見ないよう訓練されることで、自分自身も人間と考えられなくなっている」と指摘した。
 ウールソンさんは「今は米国人のほとんどが沖縄を知らない。基地が撤去され、兵士ではなく観光客として訪れるしかなくなれば、この美しい島は米国でも有名になるだろう」と期待した。
 講演を聞いた那覇市の大村博さん(71)は「事件は許せない。だが、洗脳の被害者である兵士の苦しみを共有し、解放してあげることが敵味方を問わず刻銘する平和の礎の精神、ウチナーンチュの心だと思った」と話した。
  沖縄タイムス

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