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ヤイトハタ種苗で効率アップ(八重山・沖縄) 

2012年11月29日 - スタッフ公式
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ヤイトハタ種苗生産で効率アップ
 6機関が研究成果を発表

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 八重山農林水産振興センター主催の地域農林水産業成果発表会が、27日午後2時から八重山合同庁舎で開かれ、組織内の各機関が耕種関係3題、畜産関係1題、水産関係2題の計6題を発表した。
 このうち水産海洋研究センター石垣支所の岸本和雄研究員は「地下浸透海水利用技術開発」をテーマに沿岸域に広がっている帯水層に浸透する海水(地下浸透海水)のヤイトハタの種苗生産や陸上養殖への利用に向けた取り組みの成果を発表。
 種苗生産への活用で、生存率が平均33.4%と、過去のろ過海水飼育平均9.1%の3倍以上の高い生産効率が得られたと発表した。
 また、大型シャコガイ類の飼育への利用で、ヒレナシジャコ母貝を冬季低水温期に同海水で飼育した結果、「通常産卵期の4月上旬より1カ月早い3月上旬に産卵させることができた」と報告。同季節での幼貝飼育で「ろ過海水飼育と比べ生存率、成長率ともに高い結果が得られた」と説明した。
 農林水産整備課技師の喜舎場みさき氏は「防風林整備で使用するポット苗」について発表。フクギ等のポット苗で根がポットの中でぐるぐるとトグロを巻く「根巻き」の実態を調査し「根巻き苗を植栽すると何年経過しても根巻きが解消されず、根系の浅い樹林を形成し、強風に耐えられる樹林となるか疑問が残る」と指摘。
根系の健全な防風林帯を形成するには「根巻きの発生していない1年未満の苗を植え付けることが望ましい」とし、小さな苗を定植するため「かん水等の保育が重要」と指摘した。
 このほか、家畜保健衛生課技師の寺島杏奈氏が「一致団結!JA石垣牛ブランドさらなる確立へ~血液検査および飼養管理からの検証と指導~」、農林水産整備課主任技師の牧野清人氏が「養殖モズクの安定生産と品質改善に向けた取り組み」、農業改良普及課技師の富村盛也氏が「与那国町ボタンボウフウ(長命草)拠点産地の育成」、農業研究センター石垣支所研究員の村山盛敏氏が「島ラッキョウ収穫と優良系統の選抜」を発表した。
  八重山毎日新聞

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