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「ストレスのない観光地に」(宮古島・沖縄)

2013年1月17日 - スタッフ公式
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「ストレスのない観光地に」─接遇スキルアップ講座
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バリアフリー観光セミナーで非常用避難車を体験する受講者
=宮古島マリンターミナル
 観光バリアフリー接遇スキルアップセミナー (主催・NPO法人バリアフリーネットワーク会議) が16日、 宮古島マリンターミナルで開催された。
高齢者や障害者をはじめ全ての人々を受入れられる観光地づくりに向け、 接遇の考え方に関する講座や高齢者疑似体験、 緊急避難時の車イスの扱い方などを学んだ。
同会議代表の親川修さんは誰もが公平に楽しめるユニバーサルサービスの観光には 「いかにストレスを感じさせないかが重要」 と強調。 自立生活支援センターまんたの長位鎌二良さんも当事者の立場から理解を求めた。
 親川さんはユニバーサルデザインについて 「どんな人にも公平に使え全ての人のため、 できるだけ多くの人が利用できる都市や生活環境のデザイン」 と説明し、 「観光地に最も必要とされているもの。 高齢者から赤ん坊までどんな人でも受け入れるようにする。
ユニバーサルサービスに向けた観光づくりで一番大切なのは
ストレスを与えないこと」 と話した。
 ベビーカーを用意する商店街や手荷物を持っていても押せるボタンの大きなエレベーターなどの例を上げ、 「ストレスを感じさせないことは消費行動につながる。
いかにストレスを感じさせず買い物をさせるかが接客接遇サービス最大のポイント。 何にストレスを感じるか理解することが大切」 と呼びかけた。
 また障害者や高齢者は災害弱者になりやすく、 施設を利用するための 「入口のバリアフリー」 だけでなく安全に避難させる 「出口のバリアフリー」 の重要性を強調。 出席した観光や福祉の関係者に 「皆さんの目の前で災害が起きたとき、 どう助けるのか常に考えられなければ成熟した観光地とは言えない」 と訴えた。
 長位さんは 「バリアフリーは私たちが自ら社会に出て行政などに訴えていくことが大切。 実際に使ってみるとスロープの傾斜がきつく、 幅が狭いこともある。
誰でも気軽に利用できる公共交通機関も少ない」 と指摘。
「宮古は観光地だが障害者への配慮はまだ不足している。
文化遺産などの周辺は整備が難しいが、 人の心でできる部分があると思う。 『できない』 と言うのは簡単だが、 どうすればできるようになるのか考えられる人を育て、 色々な人の旅行を受入れられる島になってほしい」 と述べた。
 緊急時の避難用器具や高齢者疑似体験などの講習も行われた。 このうち車イスの障害者を階段から降ろす非常用避難車を体験した当事者の砂川幸夫さんは 「押す人が気を付けてくれたので衝撃があまりなくて良かった。
いつ火事などが起こるのか分からないので備えがあれば安心して観光できる。
誰でも年を取っていくので大事なことだと思う」 と感想を
話した。
  宮古新報

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