「太もも広告」中止 県・OCVB、批判受け
学生の卒業旅行を誘致する広告宣伝の一環として、沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB)と県が採用を決めていた「絶対領域広告」について、県とOCVBは24日、「女性の太ももに広告シールを貼る宣伝手法が、沖縄観光のブランドイメージにあっていない」(県観光振興課)などとして中止を決めた。
絶対領域広告は、ミニスカートやショートパンツの女性が太ももにステッカーを貼り、街中を歩いて宣伝する新たな広告手法。24日付の本紙報道を受け、同日、県とOCVBに「品格がない」「税金を使った事業として不適切」などの意見が電話で数件、寄せられ、事業の受託会社に別な手法を検討するよう指示した。
県観光振興課は中止を決めた理由について「若者向けに訴求力と即効性があると考えたが、沖縄という地域を売る上でデメリットが大きい」と説明。OCVB国内事業部は「国の予算を使っており、疑問の声を押し切ってまでやるべきではないと判断した。真摯(しんし)に批判を受け止めたい」などと話した。
OCVBが県から受託して実施する一括交付金を活用した春の誘客事業の一環。公募で採用した広告会社からの企画の一部に「絶対領域広告」の提案があった。県とOCVBの幹部ら4人による審査会では、これまでにどのような企業が採用したかなどについて質問が出たが、実施の是非については議論にならなかったという。
沖縄タイムス