若手と市民が組踊 来月、豊見城市市制10年
組踊「未生の縁」の公演に向け、稽古に励む出演者
=20日、豊見城市立中央公民館中ホール
【豊見城】豊見城市市制施行10周年を記念し、市を舞台にした組踊「未生の縁」公演(市教育委員会主催、市組踊保存会共催)が、2月3日午後2時から市立中央公民館大ホールで開かれる。
入場無料。田里朝直作の「未生の縁」は1997年、241年ぶりに同市で復活上演されて以来、一般公演は5年ぶり9回目。今回は注目の若手実演家に加え、公募した市民や市出身者が出演。本番を控え、出演者らが熱のこもった稽古に励んでいる。
公演は一括交付金を活用し開催。「未生の縁」は、豊見城市の保栄茂と平良を舞台にした組踊。
生前、親同士が交わした縁組みの約束を、子どもたちが苦難を乗り越えかなえる物語。
公演を前に、同組踊の台本を88年に発見し翻刻した芸能史研究家の當間一郎さんを講師に招き、市組踊保存会の会員や出演者らは同市や糸満市、八重瀬町などのゆかりの地を訪れた。
公演の監修は當間さん、監督は玉那覇昭二さん、立方指導は島袋光晴さん、同補助は宇座仁一さん、地謡指導は首里良三さん。今回はキャストを刷新し、川満香多さん、金城真次さんといった若手実演家や公募で選ばれたメンバーが顔をそろえた。
公募で選ばれた保栄茂按司の妻役の砂辺菜里子さん(47)は「無駄のない所作、唱えと難しく、組踊の奥深さを実感している。多くの市民に市とゆかりのある組踊を知ってほしい」と抱負を語った。
稽古に立ち会った監修の當間さんは「実力のある若手と市民らの共演で楽しみだ。多くの市民に見ていただき、受け継いでいってほしい」と期待を込めた。
問い合わせは 事務局
(電話) 090(3015)3981 (新崎)。
琉球新報