国頭、スポーツ合宿盛況 経済効果1億円見込む
新たに完成したクロスカントリーコースを走る小森コーポレーション(茨城県)陸上競技部のメンバー
=16日、国頭村
【国頭】
国頭村でのスポーツ合宿が活況を呈している。陸上競技や野球を中心に、本年度は最多となる延べ34団体が合宿を実施予定。2月開始のプロ野球日本ハムファイターズの2軍キャンプには、ドラフト1位ルーキーの大谷翔平投手が参加するなど、来訪者の増加が見込まれる。国頭村への注目と期待は高まる一方だ。
村が陸上競技などを本格的に受け入れた当初の2007年度は15団体が合宿した。その後は19(08年度)、23(09年度)、27(10年度)、33(11年度)と年を重ねるごとに参加団体数は増加した。
本年度は陸上22、野球7、テニス4、サッカー1の計34団体が合宿を計画している。宿泊や食事などの直接経済効果は、昨年度の8700万円から1億円に届く勢いで、波及効果はさらに広がると予想される。
合宿増加の背景には整備された練習環境が挙げられる。
村内の「くいなエコ・スポレク公園」には、くにがみ球場や国頭陸上競技場、テニスコートに加え、昨年7月には人工芝の屋内運動場が落成した。
今月に入って、辺土名の山中に芝生が養生された起伏のある1・5キロのクロスカントリーコースが完成した。
効果的なトレーニングが見込めることから、練習に取り入れる陸上関係者が多いという。
この恵まれた環境は参加団体からの評判も上々だ。
16日に合宿していた山陽特殊製鉄(兵庫県)陸上競技部の前畑耕三監督は「ことしは2回合宿し、来年は3回に増やす予定。施設も練習環境も気候も良い」と太鼓判を押す。
村企画商工観光課の知花靖課長補佐は「陸上はまだ受け入れる余地がある。ことしは全国的に注目されることもあり、知名度向上を図りたい」と語る。
最多の合宿に、球界の注目を集める大谷選手の始動とあって、国頭はさらなる特需に期待をかける。
琉球新報