「直売所」西原で始動 6次産業へ農商工連携
4日のオープンを前に来店を呼び掛けるJAおきなわ
西原支店の新川善勝支店長(中央)ら=1日、西原町嘉手苅
西原町は、JAおきなわ、西原町商工会などと連携し、農産物の付加価値向上を図る「直売所構想」を本格始動する。
6次産業化を柱にしたもの。
JA西原支店に併設する購買店舗内に、加工品販売も兼ねた農産物直売所「やさい市場」を4日オープンさせる。
同町が2014年度の着工を目指す大規模直売所の設置に向け、町内の生産体制確立や経営ノウハウの蓄積を図っていく。
構想は町の農業振興を目的に10年に始動。連携団体は町内の耕作放棄地解消に向け11年に農業生産法人「西原ファーム」を設立し、農地管理や新規就農者の育成を進めている。
同ファームの玉那覇純教社長は「大規模直売所設置に向け準備段階に入る。JAの支援を受けて農家の意識高揚やソフト面を整え、大型化にもすぐに対応したい」と力を込めた。
オープンするやさい市場の面積は165平方メートルで、月間売上高目標は300万円。夏季にカボチャやオクラ、冬春期には葉野菜やパッションフルーツなどをそろえる。現在出荷会員は約50農家だが、1年以内に300農家を目指していく。
同市場の入り口には加工品の販売店を設置し、町産シマナーを活用したそばやサーターアンダギー、青汁などを販売。シマナーそばはオキコ(西原町)が加工し、4月にスーパーのサンエーでも発売する予定だ。
町が設置を構想している直売所には加工施設やレストランを併設し、町の農業振興や情報発信の拠点に据える。伝統的島野菜を重点的に生産し、特産品開発により観光客誘致を目指す。
JA西原支店の新川善勝支店長は「やさい市場では新鮮で安全な町産野菜をそろえる。今後1次、2次、3次産業までを巻き込み展開したい」とPRした。
問い合わせは
同支店(電話)098(945)5225。(長嶺真輝)
琉球新報