【フランス】「カラカラ」パリで試写会 上映前は「沖縄ライブ」
「カラカラ」のクロード・ガニヨン監督(左)とケベック州プロデューサーのフランソワ・マセロナ氏(右)=フランス・パリのフォーラムデイマージュ
パリにあるフランス国立文化施設、フォーラムデイマージュでこのほど開催されたカナダ・ケベック映画特集で、沖縄オールロケ長編映画「カラカラ」の試写会が行われた。
監督は国際的に評価の高いクロード・ガニヨン氏、プロデューサーは県出身の宮平貴子さん。この作品は先だって行われた第36回モントリオール世界映画祭で観客賞と世界に開かれた視点賞に選ばれた。
本来であればこのパリでの試写会は、作品選定時期にはまだ完成していなかった「カラカラ」は招聘(しょうへい)予定はなかったが、作品を見て気に入った今映画特集のプロデューサーの肝いりで急きょ、実施された。
上映直前にはフランス在住の琉球舞踊家・久高さおりさん、そして沖縄で活動する音楽グループ「ラコルド」のコラボレーションが行われ、観客を一気に沖縄の空気に包んだ後、試写が始まった。作品はロ-ドムービー。
主人公は誰もがある年齢に達した時に経験するであろう人生の問いに向き合っており、その迷いや悲しみに寄り添うように、美しく輝く海や風景は印象的で、ガニヨン監督ならではの「沖縄」が鮮やかに切り取られていた。
(大城洋子通信員)
琉球新報