職業訓練で弁当作り サポステなは
2月からの本格販売に向け、弁当作りの予行演習に取り組むサポステなはの訓練生ら=1月25日、那覇市安里のコミュニティーカフェ「Ji&Ba」
若者の職業的自立を総合的に支援する「地域若者サポートステーションなは」(サポステなは)が2月から、弁当作り・販売を通した職業訓練に取り組む。NPO沖縄シニアの会がさまざまな世代の「チャレンジ」を応援する場にしたいと、提供を始めたコミュニティーカフェ「Ji&Ba(じぃあんどばぁ)」の調理施設を活用する。訓練生らが献立の決定から仕入れ、調理、販売を一貫して体験する取り組みだ。
厚生労働省委託事業としてサポステなはを運営するNPO法人なはまちづくりネットの大城喜江子代表理事は「NPOがそれぞれの良さを生かし、体験の場を自分たちでつくりながら関わる人みんなにメリットがある活動にしたい」と話す。
NPO同士の横のつながりを生かした新たな取り組みが注目されそうだ。
サポステなははこれまで地域貢献と職業訓練を連携させた独自の活動を実施してきた。訓練生は地域の清掃活動や高齢者の畑での農作業体験、繁多川自治会との交流など、人と人が支え合う活動に参加しながら自立を目指している。
現在は20~30代の9人が週4日の職業訓練に参加中だ。
ビジネスマナーなどの座学のほか、2~3月の毎週金曜はオリジナルの「チャレンジ弁当」作りと販売に挑戦する。
予行演習に参加した糸満市の男性(32)は「初めての料理で難しいがみんなでやると楽しい」と笑顔で話し、調理手順を細かくメモしていた那覇市の女性(20)は「作業分担は少し難しかったが調理はスムーズにできた」と語った。
シニアの会は、高齢者の働く場所づくりを目指して弁当製造に使っていた場所を昨年12月、コミュニティーカフェに衣替えした。今木ともこ事務局長は「若者のチャレンジの場に使ってもらえてよかった。今後はシニアの会会員との交流ができるようになるといい」と期待を込めた。
琉球新報