オスプレイ、普天間離陸直後に水筒落下
住宅地上空でヘリモードに転換し、普天間飛行場への着陸態勢に入るオスプレイ=5日午後6時25分すぎ、北中城村喜舎場から撮影
米海兵隊のオスプレイが5日午後、普天間飛行場を離陸直後に機内から水筒1個を落下させていたことが6日、分かった。
落下場所は同飛行場の南西側の基地外とみられ、水筒は見つかっていない。
住民や建物への被害は確認されていない。米軍は6日夜、落下させた機種がオスプレイだと明らかにしたが、当初は沖縄防衛局や本紙の照会に対して確認を避けていた。
また、丸1日たっても落下時間や水筒の大きさや重量など詳細を公表していない。県は、落下させたという事実に加えて、米側の情報提供の遅さを問題視している。
在沖海兵隊基地政務外交部(G7)が5日午後4時半ごろ、沖縄防衛局に落下の事実を通知。防衛局が同5時ごろ、県と宜野湾市に連絡した。
県と同市からの申し入れを受けて防衛局は落下に関する詳細を海兵隊に問い合わせている。政府関係者は水筒の材質について「米側からスチール(鋼鉄)製ではなく、ペットボトルだと聞いている」とした。
海兵隊は6日夕、沖縄タイムスの取材に「通常訓練のため普天間を離陸し、個人用の水筒1個が機体の外に出た。水筒はまだ見つかっていない。落下場所は正確には分からない。水筒以外の落下物はない」と回答した。再発防止策を取ったとしている。
防衛局と外務省沖縄事務所は5日夕、「重大な事故につながる可能性がある」としてG7に抗議し、原因究明と再発防止を求めた。
佐喜真淳宜野湾市長は6日、「再発防止は再三申し上げている。安全管理上あってはならないことが起きた。水筒だから良いという話ではない。厳正に対応してほしい」と述べた。
オスプレイからの落下事案は、1月16日に米サンディエゴのミラマー基地を離陸直後、洗浄液の入った容器が落下。民間地の建物の屋根を突き破り、車6台が損傷する被害が出ている。
沖縄タイムス