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 先人の姿熱演 (伊江小・沖縄)

2013年2月9日 - スタッフ公式
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復帰に尽力 先人の姿熱演 伊江小6年生
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劇中で「沖縄を返せ」を熱唱する児童たち
=伊江小学校体育館
 【伊江】伊江小学校と伊江幼稚園(玉城洋之校長)の学芸会が1月27日、「輝け!最高の舞台で主役は君だ!」をスローガンに同校体育館で開かれた。民俗芸能やオペレッタ、6年生の劇「復帰男 古堅宗憲」など、多彩な演目にたくさんの拍手が送られた。
 「復帰男~」は、本土復帰前の東京で、沖縄県人会の事務局長として沖縄返還に奔走するも、1969年に火災に巻き込まれて38歳の若さで亡くなった村出身の古堅宗憲さんを題材にした創作劇で、米軍統治下の沖縄であった土地の強制接収や宮森小学校ジェット機墜落事故などの悲惨な歴史を背景に、沖縄返還に尽力した古堅さんの功績を浮き彫りにした。
 古堅さんが上京する場面では、当時の通貨の米ドルを登場させ、パスポートも復帰前に発行された実物を小道具として使用するなど、沖縄が「異国」であった状況をリアルに表現。当時の佐藤栄作総理や屋良朝苗主席、沖縄返還で古堅さんと親交のあった著名人らも登場し、迫力ある劇となった。「沖縄を返せ」「一坪たりとも渡すまい」などを出演者全員で力強く合唱する場面では、当時を懐かしみ涙ぐむ観客の姿もあった。
 出演した蔵下佳樹君(12)は「沖縄の歴史を大きく変えた祖国復帰に深く関わった人が身近にいたことを、劇で初めて知り、誇りに思った。古堅さんの息子さんから激励の手紙も頂き、本当にうれしかった」と充実感にあふれる笑顔で話した。
 2000年度から同校の創作劇に関わっている内間常喜さん(47)は「児童劇作りは、何度経験しても毎回、新鮮で学びの連続。年末から手掛ける脚本の不十分さを、児童たちが演技力で見事にカバーしてくれる」とうれしそうに語った。(屋嘉比りさ通信員)
  沖縄タイムス

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