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4世代の三線共鳴 (伊江島・沖縄)

2013年2月16日 - スタッフ公式
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4世代の三線共鳴 伊江・儀間さん一家
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4代そろって三線で「伊野波節」を披露する(左2人目から右へ)儀間良治さんと良和さん、伊地逸美さん、七菜子さん、七月綺さん=伊江村農村環境改善センター
 【伊江】芸歴45年を迎える儀間良和さん(63)と儀間さん家族7人による記念チャリティー公演「4世代ふるさとにて歌う」が10日、伊江村農村環境改善センターで開かれた。村民をはじめ本島在住の郷友会員ら約400人が来場し、歌と踊りに酔いしれた。良和さんの父、娘、孫による4世代の三線演奏もあった。
 公演は同実行委員会(名嘉元甚勝会長)主催、村郷友会の共催。公演で良和さんは「仲村渠節」「干瀬節」「散山節」「述懐節」など古典音楽を独唱。妻節子さん(63)が「上り口説」を、次女の和沙さん(34)が「かぎやで風」「むんじゅる」などの舞踊を披露し舞台を彩った。
 圧巻は「伊野波節」。良和さんと父良治さん(92)、公演のため鹿児島県から帰郷した長女の伊地逸美さん(39)、孫の七菜子さん(11)、七月綺さん(9)の5人が息の合った独唱で歌い継ぐと、会場からは惜しみない拍手と目頭を押さえる人の姿が見られた。
 七菜子さんと七月綺さんは「いつも三線を教えてくれてありがとう。私たちがグランプリを取るまで元気に指導してください。良治ジージ、良和ジージ大好きだよ」と礼を述べると、会場から惜しみない拍手が送られた。
 村西崎区出身の良和さんは幼いころから祖父良顕さんの奏でる三線を聞きながら成長した。琉球大学では郷土芸能研究クラブに入会。ますます古典音楽に魅了され棚原忠徳師匠に師事。1970年の沖縄タイムス芸術選奨新人賞に選ばれ、2011年には大賞を受賞した。
 郷友会活動も積極的で、伊江島郷友音頭、百合祭り賛歌の作曲も手掛ける傍ら、県外の娘・孫二人に携帯電話で三線を指導し、12年度野村流古典音楽保存会賞の金賞に七菜子さん、銀賞に七月綺さんを導いた。
 本公演の収益金30万円は大城勝正村長に手渡され、村人材育成会に寄付された。
  沖縄タイムス

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