被災地の新1年生に手作りお守り 糸満

手作りの琉球太鼓のお守り(中央)と、カサブランカの花と糸満市の空に「命どぅ宝」と書かれたしおり、塩せんべいなどお菓子のセット

被災地へのお守り発送に向けて、仕上げの作業に励む
カサブランカを愛する市民の会のメンバーら=糸満市西崎町
【糸満】市で栽培するカサブランカの花を平和行事に提供し、平和を願う活動をするカサブランカを愛する市民の会(大城美智子会長)は、東日本大震災の被災地の新1年生に、手作りの琉球太鼓のお守りと「命どぅ宝」のメッセージを添えたしおり約850セットを贈る。19日にも発送予定で、大城会長は「沖縄から思いを込めて贈りたい」と話す。
きっかけは、会員に岩手県出身の比嘉みえ子さん(63)がいたこと。3月11日に東日本大震災から2年を迎えることから、会員同士で「何かできないか」と相談。会員の多くが市商工会の活動で作った経験のある太鼓のお守りを、4月に入学する被災地の新1年生に届けることに決めた。
太鼓の材料となるペットボトルのふたを集め、1月から役員らが制作に当たった。太鼓の中には清めの塩を入れ、「命どぅ宝」を解説する文章もつけた。さらに、より沖縄らしさを感じてほしいと、大城会長が旧知の事業者から寄贈を受けた塩せんべいと黒糖をお守りに添えて贈ることにした。
比嘉さんの知人のつてで、岩手県宮古市の新1年生に650セットを贈る。市内でカサブランカを生産する栄盛国人さん(27)の叔母が住む宮城県多賀城市にも、200セットを発送する。
大城会長は「関わった皆さんに感謝したい。子どもたちには毎日、安全に通学してもらい、立派な1年生になってほしい」と願いを込めた。比嘉さんの長男で、包装作業を手伝った圭之介さん(33)は「ありがたく思う。子どもたちの心にも、何か残るものがあるはず」と語った。
沖縄タイムス






