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今帰仁村でシルク生産始動スタート

2013年3月6日 - スタッフ公式
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今帰仁村でシルク生産始動スタート
 【今帰仁】今帰仁村でシルク産業を興そうと、村内に新会社の沖縄UKAMI養蚕(仲宗根豊一代表取締役)が立ち上がり、野蚕(やさん)の飼育や繭の収集などを始めている。
野蚕から生成される繭は、抗酸化作用や保温性に優れ、服飾のほか医療や健康食品など幅広い分野で活用が見込めるという。野蚕のエサとなるキャッサバの葉は県内が有力産地で、今後村内農家と連携して生産拡大にも取り組む。
 同社の仲宗根代表取締役や日本野蚕学会の赤井弘会長らが5日、今帰仁村役場に與那嶺幸人村長を訪ね、事業内容を報告した。
 同社は昨年12月、村内で事業を開始。現在、民家を活用して野蚕約3千頭を飼育しており、初年度で18トンの繭収集を目指す。野蚕は繁殖力が強く、1頭当たり多くて300頭分の卵を産む。次年度は114トンが見込めるという。
 赤井会長によると、野蚕の繭は、炭やスポンジのように多くの穴が空き、保温性や紫外線カット効果に優れているという。繭に多く含まれるタンパク質の一種、セリシンは人工血管や縫合糸など医療分野への応用も期待されるという。
 キャッサバ(タピオカ)の葉は村内の農家が栽培。農家はキャッサバの葉を同社に提供し、根の部分は土産品や沖縄そばなどに活用して新たな沖縄ブランドの開発に役立てる。
 事業が拡大すればさらにキャッサバの葉が必要になるといい、同社は村内や北部地区の農家にも栽培を呼び掛ける方針。繭からさなぎを取り出す作業には人手がいるため、雇用創出も期待できるという。
 繭の主な販売先となる非繊維会社のエヌ・ディ・シー(岐阜県、市川賢治代表取締役)は、食品や化粧品の開発に取り組む。
 仲宗根代表取締役は「国内外に発信できる地場産業に育てたい」と抱負。與那嶺村長は「村も全面的にバックアップしていきたい。いろんな分野に使われる可能性があるので期待している」と話した。
   沖縄タイムス

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