「ずっと忘れない」 古宇利小、122年の歩みに幕
母校との別れを惜しみ、校歌を斉唱する全児童6人(前列)と
卒業生ら=24日午後、古宇利小体育館
【今帰仁】児童減少に伴い3月末で閉校する今帰仁村立古宇利小学校(野原泰校長)で24日、閉校式があり、122年の歴史に幕を閉じた。卒業生2人を含む在校生6人や同窓生、歴代校長ら約250人が集い、“二つの校歌”を歌って別れを惜しんだ。古宇利島の子は4月からスクールバスで今帰仁中学校と天底小学校に通う。
在校生6人は全員女子で姉妹のように学校生活を送った。
3年の玉城仁美さんと菊地美優さんは寂しさを見せながらも
「6人みんな仲良しで楽しかった。天底小でもたくさん友だちをつくりたい」と笑顔。
式では1964年以前に歌っていた「旧校歌」も復活した。
12期生の玉城吉野さん(68)ら卒業生有志が、当時の記憶を
基にメロディーと歌詞を再現した。
校歌がなぜ変わったのか定かではないが、玉城さんらによると、旧校歌にある「200の健児」などの状況が変化したためではと推測。「閉校は寂しいが、思い出の校歌が歌えて満足。新旧校歌がいつまでも残ってほしい」と惜しんだ。
二つの校歌を作詞し、同小でも教壇に立った故大城文次さんの家族も出席。娘の島袋久子さん(60)=浦添市=は「父は古宇利島への思い入れが強かった。歌が卒業生に親しまれて天国で喜んでいると思う」と感激した様子。
この日卒業式を迎えた松田ドナさん(12)は「校舎は無くなっても校歌は無くならない。ずっと忘れないで大切にしたい」と誓っていた。
沖縄タイムス