14・95度、9割基準以上、沖糖が原料搬入終了
沖縄製糖宮古工場は26日、 2012/13年産サトウキビ製糖操業の原料搬入を終了した。 生産量は13万4785㌧となり、 自然災害で大幅に減少した前期産に比べて5万775㌧、 60・4%増と回復。
昨年9月末に襲来した台風17号による潮風害の影響が懸念されていた品質は平均甘蔗糖度14・95度で前期比0・59度上昇し、 原料の9割が基準糖度帯 (13・2~14・4度) 以上と、 質・量ともに当初予想を上回る成績となった。 宮古地区全体でも生産量32万㌧余の増産が見込まれている。
搬入原料のうち基準糖度帯は26・64%、 基準帯以上は67・61%、 基準帯以下は5・87%となり、 農家平均手取り額は2万2344円となった。 ハーベスター収穫率は49・2%で前期に比べて6・2ポイント上昇している。
今期のサトウキビは夏植えを中心に豊作型で生育したが、 昨年9月末の台風17号で葉裂傷など潮風害を受けて品質の低下が懸念されていたものの、 製糖期までに順調に回復し糖度も伸びていった。 ハーベスターの利用率も大幅に増えたが、 製糖期を通じて降雨が少なく順調に稼働し、 前期のような原料不足による操業の一時停止もなかった。
一方、 来期に収穫される新植夏植は台風17号の大雨で大量の土砂が流入したほ場が目立ち、 発芽不良や分けつ阻害による収量の減少が危惧されており、 春植・株出での生産量確保が求められている。
原料搬入を終えて沖糖の砂川玄悠専務は 「台風被害はあったものの農家が肥培管理をがんばったおかげで増産につながった。
品質は予想以上に伸びた。 例年の製糖期よりも天候が味方してくれた。 ハーベスターがフル稼働でき、 手刈り農家の協力もあってスムーズな製糖期となった」 と話し、 品質向上の要因として 「農林27号」 「農林21号」 など優良品種の普及を挙げた。
新植夏植の減収問題について 「来期に向けて夏植の発芽不良を春植・株出でカバーしなければならない。 特に株出の面積は増加傾向にあるが、 管理を徹底して反収を上げていく必要がある」 と述べた。
宮古製糖城辺工場は28日頃の原料搬入終了を予定しており、 生産量は11万6000㌧を見込んでいる。 宮糖伊良部工場は4月4日頃、 宮糖多良間工場は同12日頃を予定。 宮古地区全体の生産量は32万㌧以上となる見込み。
宮古新報