カンムリワシを放鳥 事故から回復、今年2件目

今年2月に石垣市名蔵の石垣やいま村付近で保護されたカンムリワシ幼鳥1羽の放鳥が6日午前、同村で行われた。今年2件目の放鳥となった。
カンムリワシは、2月27日午前7時20分ごろ、石垣やいま村入り口付近の側溝で衰弱し、動けないところを近隣住民に保護され、平田家畜病院(県野生動物救護獣医師)に持ち込まれた。
治療後、石垣やいま村のケージ(県傷病野生鳥獣保護飼育ボランティア)でリハビリを行い、体力が回復したことから放鳥した。
放鳥では、個体数調査のため、左足に「E」の文字が書かれた黒色のカラーリングを装着。環境省石垣自然保護官事務所のスタッフや、石垣やいま村に訪れた人たちが見守る中、勢いよく付近の森へと飛び去った。
同保護官事務所によると、今年に入って石垣島で保護されたカンムリワシは8羽。5羽が死亡し、うち4羽は交通事故が原因。事故は昨年同期と同じ4件でハイペースとなっている。カンムリワシがエサとなるカエルなどを求めて道路上に降り立ち、交通事故に遭う場合があるという。
これから本格的な夏の観光シーズンを迎え、レンタカーなどの交通量が増加することから、同保護官事務所では速度や路上の野生動物の動きに注意するよう呼びかけている。
また、カンムリワシ・リサーチでは、保護活動のデータとして活用するため、カラーリングを付けたカンムリワシの目撃情報を求めている。
八重山毎日新聞





