全身白のシロハラクイナ 「ハラ」だけじゃない
平得で佐野さんが撮影
全身が白いシロハラクイナが先月後半から石垣市平得の畑で観察され、石垣青少年の家の佐野清貴専門職員が4日夕、撮影に成功した。同家では16日まで愛鳥週間にちなむ「石垣島の野鳥パネル展」を開いており、白いシロハラクイナの写真も展示している。
佐野専門職員によると、全身や体の一部が白い個体はごくまれに見ることができ、八重山ではこれまでにバンやアカアシシギ、ハシブトガラスなどで確認されている。
体の白い個体は、「アルビノ」のように先天的な遺伝子情報の欠如による病気の場合もあるが、多くの場合はもともと隠れていた遺伝子の情報が突発的に発現された突然変異による「白変種」がほとんどだという。
佐野専門職員は「今回のシロハラクイナも突然変異による白変種だと思われる」としている。
また、やぶの中を隠れながら生活しているシロハラクイナにとっては、この白い形質は目立ってしまい、不利に働くことから、佐野専門職員は「この形質も子孫に受け継がれないものと思われる」とみている。
パネル展は同家ロビーで開かれている。午前8時半から午後5時半まで参観できる。無料。
問い合わせは同家(82―7301、担当佐野専門職員)。
八重山毎日新聞