メニュー

アシナガベンケイガニ 初確認 ( 宮古諸島、沖縄)

2013年5月14日 - スタッフ公式
LINEで送る
Pocket

アシナガベンケイガニ、宮古諸島で初確認
null
宮古諸島で初確認されたアシナガベンケイガニ
(写真提供・NPО法人海の自然史研究所)
 NPО法人海の自然史研究所が実施している伊良部島と下地島の生物相調査プロジェクト (研究代表者・藤田喜久氏) の過程で、 宮古島と伊良部島のマングローブ域から 「アシナガベンケイガニ」 が発見されていたことが分かった。 藤田氏によれば、 国内ではこれまでに西表島、 石垣島、 沖縄本島で確認された記録は残っているが、 宮古諸島で確認されるのは今回が初めてという。
null
藤田喜久氏
 ベンケイガニ科アシナガベンケイガニ属に属する甲の幅2㌢程度のカニ類。 「沖縄県版レッドデータブック」、 日本ベントス学会編集の 「干潟の底生無脊椎動物に関するレッドデータブック」 において 「準絶滅危惧種」 に評価される希少種。 宮古諸島での初記録は、 2013年発行の宮古島市総合博物館紀要において発表された。
 藤田氏によると、 今回宮古島で初めて確認されたアシナガベンケイガニは、 昨年6月から9月にかけて、 ▽伊良部島・入江水道マングローブ域▽宮古島・島尻マングローブ域▽同・川満マングローブ域で採集された。 いずれもマングローブ植物が生育する場所周辺の軽石帯に生息していたという。
 藤田氏は今回の発見を受け、 「宮古島のマングローブ環境が良好であることを示した。 これまでの調査は不十分で、 今後、 新たな発見があると期待している」 とのコメントを寄せている。
 ………………………
 伊良部島・下地島の生物相調査プロジェクト=海邦銀行の 「かいぎん環境貢献基金」 の援助を受けて実施。 国内、 県内、 宮古の研究者が島の陸域から海域までの生物相の現状を把握するための生物採集調査を行っている。 調査対象生物は陸上植物、 藻類、 海綿類、 甲殻類、 昆虫類、 棘皮動物、 サンゴ類、 貝類、 鳥類、 ウミガメ類など多岐にわたる。 今後、 地域還元の一環として、 調査報告会及び地元住民を対象にした調査体験会も予定している。
  宮古新報

LINEで送る
Pocket

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です