オスプレイ飛行モード:日米合意「守れない」
米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイ
飛行中の機内=22日午前9時23分(代表撮影)
米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイ
後方ハッチから見た浦添市の市街地
=22日午前9時35分(代表撮影)
在沖米海兵隊は22日、普天間飛行場のMV22オスプレイの飛行訓練を記者団に公開した。着陸時に飛行モードを「固定翼」から「ヘリ」に変えるタイミングについて、海兵隊は「天候次第で毎回同じではない」と説明。
計器飛行では管制塔からの着陸の指示を踏まえて、モード変換するため、どの地点を飛行しているか「定かではない」とし、日米合意した飛行ルールをパイロットが守ることが困難な状況が明らかになった。
日米合意は「できる限り学校や病院を含む人口密集地上空を避ける」とし、「運用上必要な場合を除き、米軍の施設・区域内でのみ垂直離着陸(ヘリ)モードで飛行する」としている。
普天間の第265中隊のクリストファー・ディマース大尉は「日米合意は自分のレベルで言う立場にない」とした上で、「操縦士としては管制塔の指示に従い、安全に飛ぶことが優先」と強調。着陸体勢に入る際、モード変換を行った地点は「はっきり分からない」と述べた。
オスプレイは22日午前9時4分、兵士を乗せて普天間を離陸。キャンプ・ハンセンに着陸する予定だったが天候不良のため変更し、沖縄本島東の海上を旋回して南側から北上し、同36分に普天間へ戻った。浦添市の牧港補給地区(キャンプ・キンザー)の東側を北上する際、ヘリモードで市街地上空を飛行した。
今回の訓練は沖縄県政記者クラブが代表取材した。
沖縄タイムス