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大蛇王の腹取りさく裂 父の日大会(沖縄)

2013年6月17日 - スタッフ公式
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[闘牛]大蛇王の腹取りさく裂 父の日大会
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〈2番戦の攻防〉大蛇王(左)の強烈な押し込みを
弓なりの体勢で食い止める龍天龍嵐
=うるま市石川多目的ドーム
 父の日大闘牛大会(主催・古堅闘牛組合、後援・沖縄タイムス社)が16日午後1時から、うるま市石川多目的ドームで行われた。8月の旧盆大会と並んでユニークな闘牛大会として知られるが、今年は例年以上に人気を呼び、約3千人の観客が詰め掛けた。すり鉢状の観客席はほぼ埋まり、大にぎわいとなった。
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父の日大闘牛大会
 対戦の合間(4番戦終了後)に行われたお楽しみ抽選会では、今回初めて現役の“闘牛”が「当たりくじ」として登場。巨大な商品をどのように持ち帰るかが、話題になるなど会場内は笑いとどよめきの連続となった。
 対戦の方は7番戦と4番戦が不戦勝となり、8組の対戦が繰り広げられた。封切戦から5番戦までは短期決戦のオンパレード。勝ち牛、負け牛とも余力を残しての決着が多かったため、重ね餅となった巨体が最前列の観客席に飛び込まんばかりの大迫力場面が続出した。その都度、ドームを揺るがす大歓声が上がっていた。
 最も見応えがあったのは2番戦。徳之島で時期は異なるが、共に軽量級王座挑戦牛となった経歴を持つ大蛇王(旧名・岩下バイソン)と龍天龍嵐(旧名・宇良部嵐)が期待通りの激戦を展開した。大蛇王が右角を使ってのカケ押し、龍天龍嵐は湾曲した角を生かした突き押しの応酬。息詰まるような攻防で、どちらが勝つか、形勢不明の接戦となったが、13分すぎに勝負は急展開した。
 観客が固唾(かたず)を飲んだ13分45秒、大蛇王が最後の力を振り絞るようにぐいぐいと力強く前進すると、龍天龍嵐はずるずると後退。大蛇王の強烈な押し込みを弓なりの体勢で必死にこらえる龍天龍嵐だったが、続けざまに有無を言わさぬ大蛇王の腹取りがさく裂すると、たまらず敗走となった。大蛇王は沖縄入り2連勝。徳之島に続き、沖縄でも軽量王座を狙える位置につけたといえるだろう。
 結びの一番は1000キロ級の大型牛同士の熱戦となった。消耗戦の様相だったが、体重で80キロ勝る大屋若大将が終始優勢を保ち、22分余でスタミナ切れとなった伊良皆圧送若桜を振り切った。大屋若大将はデビューから無傷の3連勝。これでトップグループ入りを果たし、秋には大きく飛躍できそうな情勢となった。
 次回は30日午後3時から、今帰仁村営闘牛場で北部闘牛大会。
 (又吉利一通信員)
  沖縄タイムス

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