戦時最後の県知事、ドラマに 8月7日放送
「魂を込めて演ずる」と語る島田知事役の緒形直人さん(右)
と荒井警察部長役の的場浩司さん=東京・赤坂、TBS本社
【東京】
TBSは8月7日午後9時から、沖縄戦のさなか最後の県知事を務め、戦禍の犠牲になった島田叡(あきら)氏の実話を基にしたテレビ未来遺産“終戦”特別企画の報道ドラマ「生きろ~戦場に残した伝言~」を放映する。
島田知事を演じる俳優の緒形直人さんと荒井退造・沖縄県警察部長役の的場浩司さんらが11日、東京・赤坂のTBS本社で記者会見。
緒形さんは「一人でも多くの県民を守るために奔走した二人の足跡を魂を込めて演じた。多くの人に見てもらいたい」と話した。
島田知事は米軍が上陸する約2カ月前の1945年1月末、沖縄県知事の内示を受けた。
前任の知事が沖縄を離れるという異例の事態に、戦場になることを覚悟しながら赴任、食糧確保や疎開などに尽くした。
関係者の証言、手紙などの当時の資料などで島田知事の生きざまを追い、報道ドラマとして再現。
沖縄戦で消息が分からなくなった島田知事と荒井警察部長の最後の地を捜す人々や沖縄戦の記録フィルムを取り上げたドキュメンタリーを織り交ぜ、島田知事の人間像と沖縄戦の実相に迫る。
藤原康延・制作プロデューサーは「県民のために誠実に尽くした島田知事や荒井部長の生き方を描くことを通して、沖縄戦で何が起きたか知ってもらいたい。今の沖縄を理解するためにも伝える意義がある」と製作意図を説明した。
沖縄タイムス