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ネット選挙運動 離島で賛否(沖縄)

2013年7月19日 - スタッフ公式
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ネット選挙運動 離島で賛否
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「ネット選挙運動は始まったばかり」と話す(左から)
渡久山拓也さん、神谷大地さん、島袋浩平さん
=18日、那覇市の国際電子ビジネス専門学校
 公職選挙法の改正で、インターネットを使った選挙運動が解禁された参院選。各候補者があの手この手で支持拡大を狙う中、候補者の姿を見る機会の少ない離島住民は「投票の目安になる」「もっと政策論争を」などと賛否両論だ。ターゲットとされる若い世代からは「無党派層の興味を引きつけきれていない」と厳しい声も。「ネット選挙元年」を、有権者はどう受け止めているのか-。(福元大輔)
 「ネットではリアルな情報を得られ、新たなツールとして期待できる」。日本最南端の竹富町波照間島で居酒屋を経営する登野盛龍さん(28)は好意的だ。
 サトウキビが主産業の島で、TPP問題が気掛かり。どう進んでいくのか。若者が政治に目を向けるきっかけになってほしいと考える。
 交流サイト「フェイスブック」(FB)で「ともだち」が頻繁に選挙情報を書き込む。
 特定の候補者を応援する内容が多いものの、登野盛さんは批判的な意見に注目する。「政策への反論や批判など、自分とは違った視点があり、参考になる」。慎重に見極め、一票を投じるつもりだ。
 人口1550人、日本最西端の与那国島で6歳と11カ月の2人の子どもを育てる与那覇有羽さん(27)。高校卒業後、伝統文化を守るため、島に戻った。
 インターネットで選挙情報を見ることはほとんどない。「選挙運動のやり方だけが変わっても関心は高まらない」と政治に変化を求めた。
 南大東島で観光業を営む男性(52)は、ネット選挙に頼ることで、候補者が島を訪れなくなることを危ぐする。「島の実情は足を運ばなければ、分からない。自分の声を直接届け、住民の声を吸い取ってほしい」
「都合いい話多い」「人柄を知りたい」
20代 手厳しく評価
 公示から2週間。フェイスブックやツイッターを使った選挙運動は若者の間では浸透せず、道半ばのようだ。那覇市のKBC学園国際電子ビジネス専門学校で、情報スペシャリスト科の3人に聞いた。
 今回の参院選が初投票の神谷大地さん(20)はネットで情報収集している。候補者のホームページやブログでは都合のいい話ばかりが並ぶように思える。「どんな考えの持ち主か、人柄や性格をもっと知りたい」
 島袋浩平さん(21)は街頭演説を聞こうと思わないように、ネットで政策を調べようとは思わない。20代に歩み寄ろうと狙った書き込みには「逆にひく」と話し、若者の支持取り付けの難しさを説明した。
 候補者の書き込みは「誰に会った。どこで演説する」といった内容が多い。「演説をうるさいと感じている人には逆効果」と渡久山拓也さん(22)。無党派層の心は離れていくのでは、とさえ感じている。
  沖縄タイムス

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