雌雄ぶつかる 宜野湾・大山の伝統綱引き
雌雄の綱が激しくぶつかり合うアギエー
=宜野湾市・大山小学校グラウンド
【宜野湾】厄払いと豊穣(ほうじょう)を祈願する300年以上の歴史がある宜野湾市大山区(石川慶自治会長)の大綱引きが28日、大山小学校グラウンドで行われた。
旧公民館を境に南側の1~6班の前村渠(めーんだかり)が「和気満堂」、7~12班の後村渠(くしんだかり)が「協力一致」の旗頭を先頭にホラ貝、太鼓、銅鑼(どら)、鉦鼓(しょうこ)を鳴らした道ズネー隊が会場に到着した。
綱は雌雄で全長70メートル、太さ1・5メートル、重さ3トン。金武町から購入したわらで今月中旬から旧公民館で区民や区綱引き協力会会員らが編み込み作業を行い、仕上げた。同区の綱はカナキ(先端の輪)部分が雌雄とも円環状にかたどった他地域では見られない特徴がある。
綱引き前のガーエーでは若者たちが「サーサーサー」の威勢のいい掛け声で長さ6メートル、重さ30キロの旗頭を天空に突き出し自軍の力を鼓舞。カナキを六尺棒でより高く突き上げ激しくぶつかりあう「アギエー」は前村渠が、本番の綱引きでは後村渠が勝った。
石川自治会長は「1勝1敗は区民融和の表れ」と喜んだ。
(翁長良勝通信員)
沖縄タイムス