しまくとぅばで各駅語る ゆいレール案内好評
改札周辺ではスピーカーからしまくとぅばのアナウンスが
聞こえる=7月24日午後、那覇市久茂地・県庁前駅
「くまや、なーふぁ空港 やいびーん」。4月から、ゆいレール各駅でしまくとぅばによる駅の案内が始まった。
改札がある階で放送し、乗客からは「とてもいい取り組み」と評判は上々だ。
利用者からの要望、過去に「世界のウチナーンチュ大会」で放送した際の好評もあり、案内に踏み切った。公共交通での使用は、しまくとぅばを使う機運の盛り上げにも一役かっている。
(特報・謝花直美)
全15駅で放送し、赤嶺駅では次のように流れる。「はいさい、沖縄都市モノレール ゆいレールんかい のいが めんそーち きみそーち いっぺー にふぇーでーびる。くまや、赤嶺駅やいびーん(こんにちは。今日は沖縄都市モノレールへのご乗車いただきありがとうございます。ここは赤嶺駅です)」
語(かた)やびら沖縄語(うちなぁーぐち)ぬ会の玉城弘会長のアナウンスを録音し放送。同社の上原悟営業企画課長は「話し言葉の親しみやすさを生かしてもらった」と説明。地名も本来の読み方を生かし、那覇は「なーふぁ」、小禄は「うるく」、儀保は「じーぶ」というふうに読む。同様内容の日本語放送とともに放送する。ホームは安全確保のため「誰が聞いてもすぐに理解できるような言葉」で案内する必要があり、しまくとぅばの放送はしていない。
しまくとぅばの案内第1弾は2011年の「第5回世界のウチナーンチュ大会」。「海外からの県系の人々を歓迎しよう」と放送した。「ゆいレールぬぉー 世界ぬ うちなーんちゅ大会んにけてぃー しんか うちするてぃ かしーし おーえん そーいびーん(ゆいレールは世界のウチナーンチュ大会に向けて、一同支援と応援をしています)」
各駅ごとに車内で流すメロディー紹介も一工夫。県庁前駅の「てぃんさぐの花」は、「県庁めーぬぉ 駅やぃびーん。歌やてぃんさぐぬ花。うやぬゆしぐとぅや わしみそーらんぐとぅ(県庁前駅です。歌はてぃんさぐの花、親の教えは忘れないようになさってください)」と、琴線にふれる内容だった。
同社の仲吉良次社長はさらに、しまくとぅばを推進するため「これからは季節季節の言葉もいれたい」と話す。
沖縄タイムス