被災者に寄り添う 岩手宮古市
八重山そばを食べながら交流する八重盛48の会の会員と岩手県宮古市の仮設住宅に住む近内地区の住民ら(同会提供)
仮設住宅で八重盛48の会 炊き出し交流会3度目
八重山高校PTAのOB有志でつくる「八重盛48の会」(平田勝男会長、会員24人)は4日、東日本大震災で被災した岩手県宮古市近内地区の仮設住宅で、八重山そばなどの炊き出しと住民との触れ合い交流会を開いた。
同地区での炊き出し・交流会は3年連続3度目。今回は会員ら11人が参加。同校の姉妹校、盛岡第四高の関係者らの協力を得て、現地で近内地区と西ヶ丘地区の仮設住宅に住む36世帯の人々に八重山そばとゴーヤチャンプル、ゴーヤのあえ物、デザートにパインアップルを振る舞った。
また、前回の炊き出しの模様や八重山観光のDVDを上映したほか、八重山の企業から提供を受けた特産品が当たる抽選会などを実施。一緒に「安里屋節」を踊り、交流を深めた。宮古市の山本正德市長も交流会場を訪れ、あいさつしたという。
同会の平田さんによると、近内地区の仮設住宅(50世帯)には現在も年配者を中心に36世帯が居住。平田さんは「3度目ということで仮設住宅の人々も明るく、心を開いて接してくれた。開始予定よりも30分も早く会場に集まってくれ、(炊き出しを)継続して良かったと感じた」と話した。
また、一行が宿泊先に戻るために乗ったバスを多くの住民が見送り、「また来てね」と別れを惜しんだという。平田さんは「私たちは仮設住宅の人々のことを忘れていないと今回の炊き出し交流を行ったが、反対に私たちが元気をもらった。仮設住宅に住民が1人でも残っている限り、続けたい」と話した。
今回の炊き出しでは、東京で南風花食品を経営する仲筋信夫氏(石垣市宮良出身)が八重山そば100食分を提供したほか、市内の8企業が特産品を提供した。
八重山毎日新聞