無人島でサバイバル 挑戦の24人「達成感」
まきを燃やして石釜で食事を作る「無人島キャンプ」
の参加者=1日、渡嘉敷村の儀志布島
仲間と一緒に食料の貝採りをする子どもたち
=1日、渡嘉敷村の儀志布島
【渡嘉敷】
渡嘉敷村の国立沖縄青少年交流の家(佐藤良一所長)が1973年の開所以来、全国の青少年を募集し、毎年夏休みに実施している「無人島アドベンチャーキャンプ」が、7月28日~8月3日まで、渡嘉敷島の北端から約200メートル離れた無人島の儀志布島(ギシップ)で行われた。
電気、ガス、水道、電話など、文明の利器はなく、酷暑の無人島の大自然の厳しさを味わうサバイバル体験。今回は小学5年から中学3年までの男女24人(本土3人、沖縄21人)が挑戦し、水や物の大切さを痛感するとともに、島の自然やさまざまな体験を楽しんだ。
参加者は最小限の水や食料を持って儀志布島に大型サバニを漕(こ)いで渡った。自ら海の海産物などを捕獲し、石釜を造り、まきを集め、火を起こして自炊生活を行った。夜はビニールシート1枚での野宿をこなした。地元、渡嘉敷村の漁師、新里武光さん(76)の指導で、沖縄の伝統漁「追い込み漁」も体験した。
中谷壮汰君(11)=大阪府=は「ウミガメの赤ちゃんの孵化(ふか)が見られた」と大喜び。東日本大震災を体験した宮城県仙台市の並木貴君(11)は、「仲間の大切さや生きる知恵を学んだ」、赤嶺琉太郎君(渡嘉敷中1)は「自分に自信がついた」と感想を話し、真っ黒に日焼けした顔から白い歯をのぞかせた。
(米田英明通信員)
琉球新報