塩屋湾でウンガミ 御願バーリーで豊作、豊漁を祈願
女性らのにぎやかな出迎えを受けるハーリー舟
=25日午後2時すぎ、大宜味村の塩屋湾
(金良孝矢撮影)
【大宜味】国の重要無形民俗文化財に登録されている祭事「塩屋湾のウンガミ(海神祭)」が25日、大宜味村塩屋湾内と周辺地域で行われた。神人(かみんちゅ)による御願(うがん)や御願バーリーを通して豊作、豊漁、健康などを祈願した。降りしきる雨にもかかわらず、大勢の観客が詰め掛けた。
「塩屋湾のウンガミ」は毎年旧盆明けの初亥(い)の日に行う。塩屋湾に面する区では400~500年前から始まった祭事の形が今も受け継がれている。
田港では神人がアサギで五穀豊穣(ほうじょう)を祈願し、区民や観客らに神酒(みき)を振る舞った。屋古ではわらでつくられた日よけ「クムー」の下で、弓を持った神人が柱の周りを「ヨンコイ」の掛け声で回る豊作の儀式を行った。
御願バーリーでは、神人を乗せた舟を男性らが力強くこいで塩屋へ。腰まで水に漬かった女性らが、太鼓や掛け声で船を出迎えた。
26日は豊年踊りが行われる。
琉球新報