来間中廃校問題、住民ら議案撤回拒否に反発
宮古島市教育委員会 (宮国博委員長) は3日、 来間離島振興総合センターで説明会を開き、 住民から要請された来間中学校廃校議案取り下げに応じない決定をしたことを報告した。
住民側は 「納得ができない」 「合意できる内容ではない」 と反発し、 統廃合を性急に進める理由や他対象学区との扱いの違いなど疑問と抗議が相次ぎ紛糾。 市議会9月定例会の文教社会委員会で住民が意見を陳述できるよう互いに努めることを確認した。
説明会は午後6時から行われ、 宮国委員長は 「反対の声があったことは認識しているが、 今の来間中の状況は下地中と統合した方が良いというのが市教委の考え。 市議会の判断を見守りたい。 議会で否決されれば白紙に戻る」 と述べた。
住民側は複式学級のある平良北部4校の統合が 「課題の整理がつき次第、 時期や方法を速やかに決める」 となっていることに 「なぜ来間だけ先にやるのか」 と質問。
市教委は統合後も小規模で適正規模にならず、 通学負担が大きいことから 「今後こうした課題をどうするか筋道をつけていく。 当面は現状のまま」 と答えたが、 住民側は下地中と来間中が統合しても小規模校のままと反論した。
住民側からは下地中への吸収合併に難色を示す声も目立ち 「統合の進め方としてどうなのか。 下地と来間が対等に合併し、 校舎はそのままでも新しい学校を作れば良いのでは」 「下地の学校区を広げて対等に統合するなど色々な方法があると思う。 市教委は1年遅れてでも本当に良い形を考えるべきでは」 「少数だから廃校という考え方で良いのか」 などの意見があった。
また2日の市教委で議案取り下げを求める住民の署名が提出されていることを知らないまま、 会議に出席した委員がいたことに対しても批判が出た。
双方見解がかみ合わず、 午後8時前に市教委は説明会を終えようとしたが、 説明を求める住民側と再び深夜まで押し問答となった。
宮古新報