イージマグチで紙芝居 村役場退職者女子会の3人
伊江島の民話「ちからたんなーぱ」の紙芝居を上演する(左から)玉城美知代さん、コーリー・ベヤードさん、長嶺照子さん、新島初枝さん=18日、伊江中学校
【伊江】
イージマグチ(伊江島方言)に親しんでもらおうと、伊江村立西小学校(佐次田誠校長)と伊江中学校(山入端きよみ校長)はしまくとぅば(琉球諸語)の日の18日、「伊江村役場退職者女子会」の3人を招き、「しまふとぅば(島言葉)紙芝居」を上演した。
招かれたのは玉城美知代さん(63)、新島初枝さん(62)、長嶺照子さん(61)。西小学校では、読み聞かせ活動をする「耳薬(ニニグスイ)サークル」(山城まきの会長)が主催し、この取り組みは3年目になる。
今回は力持ちの若者が島を守ったと伝えられる伊江島の民話「ちからたんなーぱ」の紙芝居を演じた。玉城さんが標準語で、新島さんと長嶺さんがイージマグチで紙芝居を読んだ。効果音にパーランクーや昔から同村で歌い継がれる子守歌を交えて多彩な芸を披露した。
伊江中学校では、ALT(外国語指導助手)のコーリー・ベヤードさんも加わり、標準語、イージマグチ、英語の順で「桃太郎」と「ちからたんなーぱ」を読んだ。
新島さんは民話の教訓からイージマグチで「ウヤヌ イゥール フトゥー チチ ユルヤ ポホンカイ イズィティヤ ナランドー」(親のいうことを聞いて夜は外に出てはいけないよ)と呼び掛けた。玉城さんが同村のことわざで「ヤーナレドゥ(家慣れどぅ)ポホナレ(外慣れ)」(家庭でのしつけは外で表れる)を教え、全員で唱和した。
伊江中3年の古堅百花さんは「言語が変わると違う物語に思えた。新鮮で楽しかった」と話した。
(中川廣江通信員)
琉球新報