ハワイ移民が見た沖縄戦
平和祈念資料館で企画展
ハワイ日系移民の歴史と沖縄戦関連の資料を見学する
関係者
【糸満】
県平和祈念資料館の第14回特別企画展「ハワイ日系移民が見た戦争と沖縄」が10日、糸満市摩文仁の同館1階企画展示室で始まった。
移民の始まりから戦中戦後、ハワイの県系人が沖縄と深く関わってきた歴史をパネルや写真で紹介し、戦争関連資料や証言映像など約200点が展示されている。
戦前のハワイ移民、日系2世が見た沖縄戦、戦後復興と日系ハワイ移民たちの故郷への支援の三つのコーナーを設置して年代ごとに展示。
県系人たちが戦後食糧不足だった沖縄を支援するためヤギを送る様子を記録した初公開の映像もある。
沖縄戦に米陸軍の通訳兵として従軍した県系2世の比嘉武二郎さんや儀間真栄さんらの証言ビデオなど貴重な資料がそろう。
開会式に参加した大城藤六さん(83)=糸満市=は「県系人たちの古里に対しての温かい思いが伝わってくる。あらためて沖縄の人たちの絆の深さを感じた」と話した。
県平和祈念資料館の上與那原美和子館長は「祖国と戦うことになった苦悩や、戦後の復興支援を続けたハワイのウチナーンチュたちの活躍を県民に知ってほしい」と来館を呼び掛けた。
企画展は、入場無料。午前9時~午後5時。
12月11日まで。
問い合わせは県平和祈念資料館、
電話 098(997)3844。
沖縄タイムス