サシバの渡りピーク バンナ岳
上昇気流に乗り、秋空高く舞い上がるサシバの群れ
=14日午後3時半ごろ、バンナ岳渡り鳥観察所
「鷹(タカ)の渡り」で代表的な種であるサシバの秋の渡りが始まった。14日午後、2000羽ほどのサシバの大群が石垣島上空を通過し、数千キロに及ぶ壮大な渡りの一部をみせた。
サシバの渡りは今月12日ごろから本格化し、14日までの3日間、バンナ岳の渡り鳥観測所から5000羽ほどの渡りが観察された。
サシバはワシタカ科のカラスぐらいの大きさの鳥で、褐色の羽毛に胸の横じまが目立つ。夏に大陸や本土で繁殖した後、越冬のため南へ渡る。
鷹の渡りは9月中旬のアカハラダカから始まり、10月中旬のサシバの渡りで終わりを告げる。
多くのサシバは東南アジアなどまで渡り、越冬するが、一部は石垣島で冬を過ごす。地元では、このサシバを特に「落ち鷹(ウティダカ)」と呼び、親しまれている。
八重山毎日新聞