アクエリアス号 8万4315人運ぶ
今期クルーズ終了 過去最高の乗客数 来年の寄港も計画
台湾—石垣間などで3月30日から運航を開始したスタークルーズ社のアクエリアス号(5万1309㌧)は28日、石垣港に寄港し、今期のクルーズを終えた。寄港回数と乗客数は昨年の39回5万8400人を大きく上回る55回8万4315人。乗客数で過去最高を記録、今期も海路からの観光客の入域に大きく貢献した。来年の寄港も計画されている。
「石垣島の特産品拡(ひろ)め隊」の振る舞いに
大喜びの台湾人観光客ら=28日午後5時半ごろ、
同社の代理店、沖縄シップスエージェンシーの松田美貴会長によると、再訪者が半数近くになるなどリピーター率が高い。松田会長は「小さい島で自然がみられ、買い物できるのが魅力になっている」と話し、「みんなネットで情報を得ており、港にWi—Fi(公衆無線LAN)が届かないのがネック」と改善を要望した。
沖縄コンベンションビューロー台北事務所の林秀佳所長代理は「船内ではネットが使えないので降りるとすぐネットを使いたがる。台湾のフェイスブックの登録率は世界一と言われており、フェイスブックで石垣島に滞在していることをアップしてもらえれば大きな宣伝効果になる」とアドバイスした。
最終寄港のセレモニーの後、記念写真に収まる
アクエリアス号の乗員ら
ア号は月曜、木曜の週2回寄港、乗客らは石垣島や竹富島などで観光を楽しんだ。今年は、自転車を持ち込んで市内を散策する姿が多くみられた。
今期クルーズだけで20数回訪れたという李翊菱さん(61)は「ショッピングでは健康食品などを買い、食べ物では石垣牛や刺し身が好き。また、沖縄の人は礼儀正しい」とお気に入りの様子だった。
最終寄港となった28日は出港前の午後5時、中山義隆市長らが埠頭(ふとう)を訪れ、「石垣市ににぎわいと活性化に大きく寄与した」と感謝、ヨーゲン・ストール船長に記念品を贈呈した。石垣市商工会の若手会員らのグループ「石垣島の特産品拡(ひろ)め隊」(14社)がそば、かまぼこ、泡盛を無料で乗客らに振る舞った。石垣市民吹奏楽団、東運輸のバスガイドらの演奏で見送った。
八重山毎日新聞