たいまつの下 声を合わせて 浦添城間で大綱引
「幸せ」を引き寄せようと懸命に綱を引く参加者
=26日、浦添市城間のサンパーク通り
【浦添】
たいまつの明かりに照らされる秋夜、大綱に込められた「幸せ」を引き寄せようと、綱を引く「城間松明(テービー)大綱引」が26日、浦添市城間のサンパーク通りで盛大に催された。
戦前から浦添市城間で受け継がれてきた伝統行事で、1944年に沖縄戦で途絶えたが、92年に復活。ことしで22年目を迎えた。相次いだ台風の影響で綱の補修作業に遅れも出たが、無事開催された。
綱引は市城間の旧地域名に当たる前村渠(めんだかり)と後村渠(しんだかり)に分かれて行われた。両陣営の旗頭や、両女性陣が大きなしゃもじを割れるまでぶつけ合う「ミシゲーガーエー」なども披露され、詰め掛けた多くの観衆を沸かせた。
城間松明大綱引保存会の与座澄雄会長(63)は「大綱引は五穀豊穣(ほうじょう)、家内安全、無病息災を願う、城間の伝統行事。継承発展につなげてもらいたい」と話した。
城間自治会の稲江哲哉会長(51)は「テービーの明かりに照らされる綱引は城間のシンボル。綱引を通して、区民のつながりを深めたい」と笑顔で語った。
琉球新報