「海に沈んだ歴史」発見 八重山博物館
【石垣】沈没船の搭載品などを展示した「海に沈んだ歴史-タイムカプセルを探してみよう」が11月2日まで市立八重山博物館で開かれている。アジア各国の船が往来していた琉球王国時代に沈没した実際の船で、搭載品や船体の一部を集めた。入場無料。
水中文化遺産を研究する県立埋蔵文化財センターや大学、NPOなどの協力で開催。沖縄本島や座間味、宮古、多良間などで沈没した船が積んでいた皿やかめの破片を収集し、付着物を取り除いて展示。水中の調査方法や沈没・漂着に関する当時の文書なども公開している。
八重山関連では、15世紀後半の中国製陶磁器が見つかった市名蔵のシタダル遺跡や、近世期の大和船で使用された「四爪(よつめ)鉄錨(てつびょう)」が県内で初めて見つかった屋良部沖海底遺跡などを紹介している。
同館は「水中文化遺産からは当時の国際情勢や貿易ルートだけでなく、付近集落の規模など生活の様子も見えてくる」とアピールしている。
沖縄タイムス