「女性力」で地域活性化 名護市、男女共同参画シンポ
男女共同参画の課題などを語るパネリストら
=26日、名護市国際交流会館
【名護】
男女共同参画シンポジウム「女性力で名護市の活性化を」(主催・名護市、名護市各種団体女性代表ネットワーク協議会)が26日、名護市国際交流会館で開かれた。
稲嶺進市長と市内の企業代表らが参加した討論では、企業で女性の採用や男性の育児休暇取得などが進むなどの例が報告された。
一方で男女共同参画条例の理念を市民に浸透させ、具現化する方法が課題に挙げられた。
討論は稲嶺市長、北部地区医師会病院の諸喜田林院長、オリオンビール名護工場の上間正樹総務部次長、農業女性従事者の会の岸本信子会長が登壇。基調講演は林優子名桜大准教授が、福島県会津若松市の商店街で女性が主体的に取り組んだ地域活性化の成功例を紹介した。
諸喜田院長は職員の7割を女性が占める同病院で今年初めて男性の育児休暇取得があったことを紹介。その上で「条例を社会の仕組みにどう取り入れるかが課題と思う」と指摘した。
上間次長は女性正社員7人のうち4人が技術職として勤務し「これまではほぼ男性職場だったが、理系の女性採用も増えた」と現状を報告した。岸本さんは夫婦・家族間で家事分担などを決める「家族協定」を取り入れたことを語り「事業継続のパートナーとして必要なことだ。従事者の会は21組が締結している」と語った。
稲嶺市長は報告を受け「名護市の行政委員会、審議会の女性委員は目標の3割に届かない。条例をつくったわれわれがさらに推進する形で取り組みたい」と語った。
琉球新報