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奄美復帰60年 発展誓う 大島で式典(沖縄)

2013年11月11日 - スタッフ公式
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奄美復帰60年 発展誓う 大島で式典
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自分の住む島の良さを語り、将来の発展を誓った子どもたち
=9日、奄美市の奄美振興会館
 【奄美市で城間有】
戦後、沖縄とともに米施政権下に置かれた奄美群島の日本復帰60周年記念式典(主催・奄美群島日本復帰60周年記念事業実行委員会)が9日、奄美大島の奄美市で開かれた。全国から約1300人が出席し、復帰運動を闘った先人に感謝し、今後の発展を誓った。
 奄美群島(喜界島から与論島まで12市町村)では1951年に奄美大島日本復帰協議会が結成され、53年12月25日に鹿児島県に“復帰”するまで、出身者も含め群島全体で大規模な復帰運動が展開された。
 奄美振興会館で開かれた式典で実行委員長の朝山毅奄美市長は「荒廃と窮乏の時代と今の反映を比較すると、復帰(したこと)に感謝の念を抱く」とした。
 その上で「経済格差や人口流出など解決するべき課題が多く残されている。住民の主体的、自発的な取り組みが必要」とし、来年3月に期限を迎える奄美群島振興開発特別措置法の期限延長を求めた。太田昭宏国土交通相は「県や地元市町村と連携し、法を確実に延長させたい」と答えた。
 高校生が復帰当時の映像を紹介。各島代表の子どもたちが復帰を実現した先人に感謝し、それぞれの島のよさを守っていく決意を述べた。沖縄からも関係市町村の代表や沖縄奄美会の関係者が出席した。
 復帰から丸60年となる12月25日には、奄美市による式典も開かれる。
沖縄と絆 若い世代も 関係者ら式典出席
 【奄美市で城間有】奄美群島日本復帰60周年記念式典には、沖縄奄美連合会や、奄美と交流事業を行っている北部市町村の関係者も出席した。沖縄奄美連合会の森重成会長は「私たち1世は沖縄の方が長いが、奄美に来るとやはり故郷だと感じる」と喜んだ。「若い世代の交流がないのが残念。1世の力で絆を強めていきたい」と話した。
 同会の奥田末吉幹事長は「交流することで、互いに良いところを吸収できる。奄美は行政や交通の便の関係で北を向いているが、沖縄にも目を向けてほしい」と話した。
 記念行事を通して、鹿児島県や国とのつながりの強さが前面に出る中、沖縄との関係が垣間見られる場面もあった。
 奄美の復帰運動で活躍した楠田豊春さん(90)は、沖縄タイムスの取材に「奄美は年々本土との距離が短くなっているが、沖縄は同じ琉球だった仲間。子どもたちに復帰運動のことを話す時には、奄美よりも長く沖縄が異民族支配に置かれたことを知ってほしいと言っている」と思いを寄せた。
 アトラクションでは合唱団ラ・メールが、海勢頭豊さん作曲の合唱曲を披露。祝賀会では奄美特産の黒糖焼酎とともにオリオンビールが振る舞われた。
  沖縄タイムス

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