来夏から6隻体制へ 琉球海運
琉球海運の所有船の6隻体制後も補修して継続使用されることになった貨物船「にらいかない」 「にらいかない」は継続使用 家畜輸送に不可欠
琉球海運㈱(山城博美社長、本社那覇市)は、来年5月の台湾航路開設に伴い、9000㌧クラスの新造貨物船を導入し、所有船を従来の5隻体制から6隻体制に拡充。台湾航路開設で見込まれる貨物量の増加に対応するほか、余裕を持った配船で、台風など悪天時に欠航が多い先島航路などで安定運航を確保する。
また、石垣を含め、県内から牛や豚など生きた家畜の九州への輸送に対応するため、新造船導入に伴い当初、更新が予定されていた「にらいかない」(5613㌧)を継続使用する。
同社の宮城茂専務によると、通常、新造船を導入する場合は所有する古い船を売却し、所有船数を増やさないようにするが、同船は、同社の所有船で唯一甲板に屋根が付いていない構造で、生きた家畜を運ぶのに適した造りとなっている。石垣港からは、毎月のセリで落札された800頭~1000頭の子牛などを専用コンテナや牛輸送専用トレーラーに積み、九州まで輸送している。
現在、石垣航路には3隻が使用されているが、来年5月以降は新造船を含めた4隻が就航することになり、「セリの日程に合わせた配船も可能になる」(同社)としている。
また、同船はプレジャーボートなど小型船の輸送にも活用されている。
同社では、所有船の6隻体制に向け、船齢が17年と古い同船の代替船も検討したが、船型や速度、荷役スタイルなどで県内向け貨物に対応できる船がなく、用船料も高いことから同船を補修し、継続使用することにした。
八重山毎日新聞