新種アリに琉大教授の名「業績に敬意」
アリの生態などを研究するOIST准教授の
エヴァン・エコノモさん=OIST
【恩納】
沖縄科学技術大学院大学(OIST)准教授のエヴァン・エコノモさんがフィジーで発見した新種のアミメアリに、同アリの研究を長く続ける琉球大学教授の辻瑞樹さんの名前をとって「Pristomyrmex tsujii(プリストマーマックス ツジアイ)」と名付けた。
辻さんはエコノモさんを日本の学会に招待するなど交流があり、「長く研究してきたということで名付けていただきありがたい」と喜び、エコノモさんらとアリを通じて沖縄の生物多様性やゲノム研究など共同研究したいと考えている。
新種のアリは10月4日付の学術誌「Zookeys」で発表した。OISTで生物の多様性や複雑性を研究するエコノモさんと、研究員のイライ・サーナットさんが2004~09年のアリ採集で見つけ、調べた結果、体長約2ミリのアミメアリ属の新種と分かった。
胸部と腹部の間にある腹柄節が二つに分かれている点や体の表面がツルツルした質感が特徴。フィジーの固有種と考えられ、土中や腐った木などに巣を作って生息する。
辻さんは進化生態学の専門家で、エコノモさんは「辻教授のとてもすばらしい研究と信条に敬意を表して、命名した」という。
沖縄タイムス