しまくとぅばでかるた 好評で増刷
琉球歌留多をPRする喜友名慶子さん
=3日、大宜味村津波のきゆな牧場
20年ぶりにパッケージのデザインも一新し
増刷した琉球歌留多
【大宜味】
県内各地の琉歌を詠んだ「琉球歌留多(かるた)」が好評だ。かるたの制作・発行を務める「琉球歌留多会」はことしかるたを増刷し、販売を始めている。同会のメンバーで大宜味に住む喜友名慶子さんは「しまくとぅばが注目されていることもあり、かるたが欲しいという要望が増えた。地域の文化を知ってもらうきっかけになれば」と話した。
かるたは、1992年11月の首里城公開日に限定600部で販売したのが始まり。今回の増刷は93年に3千部増刷して以降3回目。パッケージのデザインなどを一新し、千部販売する予定だ。同会の喜友名さんと大城勇気さん、中村啓子さんの3人が制作・発行する。
かるたには「てぃんさぐぬ花」や「かぎやで風」など、県内の各地域で親しまれる琉歌が詠まれる。読み手が全文の書かれたかるたを読み、聞き手が下の句のかるたを探すというルールで、琉球版百人一首だ。
句は「つらね」と呼ばれる琉歌独特の抑揚をつけて読み上げる。添付されたつらねの見本CDで美しい読み上げ方を学ぶことができる。「当たとーん(当たっている)」「とぅたーん(とった)」「てぃーばっぺー(お手つき)」など、ゲーム中の言葉は全てしまくとぅばを使うのがルールだ。
喜友名さんは「琉歌のかるたで沖縄の言葉や文化が学べる上に、世代間のコミュニケーションも深まる」と話した。
かるたはつらねのCDと解説付きで3千円。問い合わせは
きゆうな牧場(電話)0980(44)2170(ファクス兼用)まで。
琉球新報